先日LPICレベル3(304)まで一通り無事に取得することができました。
LPICをこれまで受けてきて効果的だなと思った勉強方法や、LPICレベル3(304試験)は実際どこまで難しかったのか?といったことをまとめていきます。参考になれば幸いです。
試験概要
そもそもLPICとは?
LPIC(Linux Professional Institute Certification)とは、世界中で実施されているLinux技術者認定試験です。LPICにはレベル1~3までの種類があり、上位のレベルの資格を受けるには、下位レベルの資格に全て受かっている必要があります。よくサーバエンジニアを未経験で目指す際、スキルの証明としてLPIC レベル1が有効であると聞きます。
また、LPIC レベル1は、101試験と102試験に、LPIC レベル2は、201試験と202試験に分かれています。正式に資格を取得するには、両方の試験を合格する必要があります。
それに対し、LPIC レベル3は、300試験・303試験・304試験のいずれか一つを選んで合格すれば、資格の取得ができます。
LPIC レベル1 | 101試験・102試験(両方受験必須) |
LPIC レベル2 | 201試験・202試験(両方受験必須) |
LPIC レベル3 | 300試験・303試験・304試験(いずれか1つ選択) |
LPIC level3(304)ではどんなことを問われる?難易度は?
LPIC レベル3の304試験では、主に仮想化と高可用性について問われます。これだけだとあまりイメージが湧かないと思うので、簡単にまとめます。
仮想化とは、、、
1台の物理マシンで複数の仮想マシンを動かし、提供する技術。つまり、ユーザ側からみると、あたかも複数の物理マシンが動いているようにみえ、実際は一台の物理マシンであることに気付きません。仮想化のメリットとしては、一台の物理マシンのハードウェアリソース(CPUやメモリなど)を効率よく使用できること、複製や移動をすることが容易で、運用管理の手間を大きく削減することが挙げられます。
高可用性とは、、、、
可用性が高いこと。つまり、システムを安定して利用でき、壊れにくい性質を持っているということです。
こういった仮想化や高可用性を実現させる技術について問われるが304試験となります。
304試験の難易度なのですが、正直今まで受けてきたレベルの中で一番簡単のように思えました。個人的な感覚としては、
202 >>> 201 >> 102 > 101 >= 304
といった感じで、202試験が今までダントツで難しく、304試験は101試験と同じかそれ以下の難易度でした。
オンライン学習サイトのPing-tの合格体験記を読んでみても、自分と同じように簡単だという声が多くありました。そのため、202試験まで合格してきた方なら、自分のような未経験でも十分に合格を狙えます。しかし、高い受験料を払っているため、少しでも合格率をあげたいと思っている方が多いと思います。
そういった方に向けて、これまでLPICを受けるたびに改良してきた、オススメの勉強方法を段階ごとに分けて紹介していきます。もちろんこの勉強方法はLPIC level3以外でも応用が効くと思いますので、ぜひさらにカスタマイズしてみてください…!
準備段階
準備する教材とサイト
準備するのは、
- 黒本(304試験用)
- Ping-t https://ping-t.com/
以上の二つのみです。
第一段階(1~5日)にやること
第一段階では、暗記よりも理解重視で取り組むことが大切です。
大まかな流れは以下の通りです。
- 黒本を一章分読む
- その章に該当するping-tの問題を全て解く。
- ping-tの解説は全て読み、理解を心がける。
では、具体的に一つずつみていきます。
まず、黒本を一章分理解を重視して読みましょう。その際に細かいコマンドやオプションというのは、こんなものがあるんだ程度でさっと流してください。大事なのは太字の言葉や、見出しに出てくる言葉を自分の言葉で説明できるほど理解しているか、です。例えば、完全仮想化とは〜〜という技術で、それに対し準仮想化は、〜〜という技術であり、両者には〜〜という違いがある。といったように次々に出てくる主要な単語を説明できるように心がけましょう。
次に、ある程度黒本で理解しましたら、すぐにping-tのweb問題集に移ります。ping-tは非常に解説が丁寧に書いてあり、この解説を読むことでより理解が深まります。具体的には、問題を一問ずつ解き、わからない問題は、まず黒本で調べ、自分で解答と根拠を考えましょう。それが終わってから、その問題の正解をみて、解説を隅から隅まで読みましょう。
このようなサイクルを試験範囲分繰り返します。正直、ping-t1周目はかなり時間がかかり、骨が折れそうになりますが、2周目以降、ありえないほど楽になるので、頑張って耐えましょう。
第二段階(6~8日)にやること
第一段階が終わったら、暗記重視の第二段階に入ります。
大まかな流れは以下の通りです。
- ping-tのコマ問に挑戦
- 今まで出てきたコマンドやオプションを本格的に覚える。
- ping-t Web問題集の2周目に挑戦
- 再びping-tのコマ問に挑戦
では、具体的に一つずつみていきます。
まず、LPICの問題形式は選択問題が多く、あまりコマンドやファイル名を入力させる問題は少なく、出たとしても簡単なことが多いです(自分の場合、問題数の1/6程出ました)。そのため、pingtのコマ問で対策しなくても大丈夫ですが、暗記のために非常に役立つので利用するのがオススメです。
1周目はボロボロに間違えても大丈夫です。問題文という手がかりだけで正解を導き出すのはまた別の脳の使い方であるので。(笑)コマ問によって、コマンドやオプションなど暗記が甘いところがわかったと思います。そしたら徹底的に暗記しましょう。
それと並行して、ping-tのweb問題集の2周目に取り組み、知識の定着をはかります。2周目では自信を持って答えられない、または用語の意味を忘れていた問題のみ解説を読みましょう。意外とスラスラ答えられ、あまり解説を読まなくてもいいレベルになっていると思います。
ここまで終えたらping-tのコマ問に再チャレンジしましょう。驚くほど解けるようになっています。特に間違えた問題は、自分でメモしておき、前日にざっと復習できるようにしておくといいと思います。
最終段階(前日)にやること
この段階まできたら、あとは黒本の模擬試験を二つ解くだけです。
おそらく両方とも8割は取れるほど知識が定着していると思います。
黒本の模擬試験と非常に似た問題が多く出るので、間違えた問題は徹底的に復習しておくことをオススメします。
試験当日
さっと復習する程度にして、午前中に受験し、さくっと取っちゃいましょう!
まとめ
- 理解(自分の言葉で説明できる) → 暗記(細かいコマンドやオプション)
- ping-tの解説が非常にいい(全て目を通す)
- コマ問は暗記を助けてくれる(入力問題に無敵になる)
- 黒本の的中率がスゴイ(絶対完璧にする)
最後に
これまで、長々と段階をおって説明してきましたが、ここまでみっちりやれば99%落ちることはまずないと思います。正直ここまでやらなくても、、とは思う方は、各自適度に手をぬいてみてください。黒本をやるだけでも、運要素は強くなりますが、合格できると思います。
以上、自分が紹介した方法が参考になれば幸いです。
実質初投稿記事でした、これからもっと読みやすくなるように工夫をしていきます。
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